藤田製茶 藤田 龍太郎

茶匠

こんにちは、急に寒くなりましたねえ。
座って温かいお茶でも飲んでください。

うちは、じいちゃんが15歳の時に立ち上げたお茶屋です。
それまで茶農家で働いてたみたいですけど、
一念発起して独立したようで

昔は自転車で
草津までお茶を配達してた

っていう武勇伝をよく聞かされました。
土山から草津まで片道4時間くらいですよ。
そこまで商売に行くって、根性ありますよね。
15歳で起業したんやから、それは気合が入ってたと思います。

僕、じいちゃんが大好きで!
3人姉弟で、末っ子なんですけど、
じいちゃんは男の子が生まれたのを喜んで、
本当にかわいがってもらって。

お茶のシーズンになると「工場見にこんか」って誘われて、
じいちゃんと親父が仕事をする姿をよく見てました。

僕、小学校からずっと野球やってたんですけど、
じいちゃんとはよくキャッチボールもしたなあ。
スポーツ少年団で飲み物を当番制で用意することになってて、

たいていは
スポーツドリンクだけど、
うちは必ずほうじ番茶。

みんながうちのお茶をおいしいって
飲んでくれるのがうれしかったですね。
じいちゃんが作ったお茶を守り続けていかなあかんな
と自然と思うようになりました。

小学校から始めた野球。結局、社会人まで15年間続けてたんですけど、
いつ区切りつけようかなと思い始めた頃にじいちゃんが倒れて。
顔を見に帰省したら、じいちゃんが朦朧としながら

滋賀県一のお茶屋に
ならなあかん

って言って。その言葉がいつまでも頭から離れなかった。
じいちゃんが亡くなると親父も気を落としてるやろなと感じて、
僕が助けなあかんな、という思いで帰ってきました。

目標は滋賀県一愛されるお茶屋。

じいちゃんが作り上げた味を受け継いでいきたいと思って、
じいちゃんの名前の一三六(いさむ)に因んで
「136茶」というブランドも作りました。
茶葉のほかに、ドリップとティーバッグがあって、
パッケージの文字は、僕が手書きでひとつひとつ書いています。
要望に応じて好きな文字を入れられるので、
ノベルティーに使ってもらえることが多いですね。

うちは朝食がパンでも、
日本茶を飲んでるくらい。

昔も今も、ごはんの時は、
急須で入れたお茶を飲むのがうちではふつうでした。
でも、友達のほとんどが急須を持ってなくて、
衝撃を受けたんですよね。

それで、どうしたら若い世代の人たちにも
日本茶を飲んでもらえるか考えて、
136茶は、ハート型のティーバッグに詰めてます。
手軽だし、見た目も楽しくて人気です。

最近はまってるのが、茶畑の中でお茶を飲むこと。

友人が遊びに来てくれたときには、ウッドデッキ敷いて、
茶箱置いて、じいちゃんが作った茶畑を眺めて

お茶を飲みつつ
夢とロマンを語る

っていうのやってます。
僕、シチュエーションを大事にするタイプなんで(笑)。

ウッドデッキ、これなんですけどね、こんな感じで。
母ちゃんには「あんたらアホちゃう」
って言われるけど、これがいいねん!って(笑)。

自慢みたいになっちゃうんですけど、
昨年結婚しまして(笑)。
で、将来の夢が広がったんです。
妻は管理栄養士の資格を持っていて、料理もお菓子づくりも得意。
なので、うちのお茶と、お茶を使ったお菓子を出す喫茶店を
夫婦でいつか開きたいなと思ってます。

「うちの土山一晩ほうじ」

ハートのほうじ茶
(藤田製茶)

藤田製茶の一晩ほうじは、
ほうじ茶らしい香りとすっきりした後味が特徴です。
最後に渋みを感じるからほうじ茶が苦手という人からも好評。
誰でも飲みやすい、優しい味わいです。
萎凋の具合は、和紅茶に近い、
香りがしっかりと立ったものを選びました。

すっきり、シンプルに仕上げたのは、完全に僕の好み。
「おいしいから飲んでみて!」と
自信をもってお客さまにおすすめしたいので、
自分がいいと思えるものを、納得いくまで追求しました。

どんな時に飲むのがおすすめですか?

「自然の中で」

僕は、うちの茶畑を見ながら飲むお茶が一番。
残念ながら、今日は雪が降ってますけど、
この土地で生まれたことに思いを馳せながら
ここで飲むお茶は、ひと味違いますね。

自然の中で運動する「グリーンエクササイズ」って、
ストレス軽減の効果があるらしいんです。
自然に触れながらお茶を飲めば、
さらにリラックスできるんじゃないかと。
ピクニックや公園の散歩のお供にぜひ。

何とあわせるのがおすすめですか?

「やっぱり和菓子!」

高校生のとき、ばあちゃんが羊羹と一緒に
お茶を淹れてくれはって、そのときに初めて
お茶っておいしいんだなって感じたんです。

うん、甘いものと一緒だと、
お茶のおいしさが
引き立ちますね

僕は甘いものがめっちゃ好きで、
甘ければ甘いほどいい(笑)。
今日は大福ですが、一晩ほうじは
あんことの相性がいいので、羊羹、どら焼き、
饅頭もおすすめですよ。

  • 藤田龍太郎
  • 藤田製茶

1996年、滋賀・土山町生まれ。大学卒業後、商社勤務を経て家業に入る。初代の意思を継ぎ『滋賀県一愛されるお茶屋』を目指して奮闘中。趣味はゴルフ、サウナ、おいしいもの巡り。好きな食べ物は甘いものと塩むすび。

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【店舗】

藤田製茶
滋賀県甲賀市土山町徳原155