農事組合法人グリーンティー土山 竹田 知裕

茶農家
笑顔でお話をされる竹田氏の画像

お茶づくりにたずさわって、
あっという間に17年経ちました。
実家は土山の隣町の水口いうところです。
非農家だったし、子どものころは「お茶」のこと
特に意識してなかったです。

でも、実家の裏には茶畑があって、鬼ごっこしたり、
畑の脇を通って釣りにでかけたり。茶畑はいつもの景色というか。

いつごろからか、自然相手の仕事に就きたいと思うようになって、
農業高校、農業大学に進学しました。

で、大学在学中、
農家研修に来たのが
ここやったんです。

グリーンティ土山の外観

グリーンティ土山は、茶葉の栽培だけじゃなくて、
製造も商品開発もできる。
すべて自分でできるっていうのは面白いなって思って、
そのまま就職しました。

今は、理事兼工場長です。 名前だけですけど、はははは。
スタッフは10人。
一昨年から若手が増えたので、その指導が忙しいです。

グリーンティ土山の工場内の写真

うちの茶畑は今、32ヘクタールあります。
高齢化で廃業して手放された茶畑を引き受けて、年々広がっていますね。

なんと
滋賀の茶畑の約10%が、
うちの畑。

それぐらい大規模ですけど、土地は分散してて、
それぞれ標高も違うので、段階的にお茶を収穫できる。
霜が降りて一つの畑が駄目でも、他は大丈夫だったりして
被害が分散できる。
メリットが多いですね。

土山は茶の栽培に向いてるんです。
春は桜、秋は紅葉、冬は大雪が降ったりして、
四季がはっきりしてる。
山間地で、空気と鈴鹿山脈からの水がすごい綺麗なので、
濃い旨味のあるお茶がとれますね。

茶畑と竹田氏の写真

どれだけ空気が綺麗か、
「あいの土山マラソン」っていう
マラソン大会あるんですけど、それ出てくれたらかわかりますよ。
自分も好きで、10年くらい出てるんですけど、
茶畑の中通って、青土ダムのほう行って。
山もきれいやし、空気も澄んでて。
都会のマラソンなんて出れへんくらい(笑)。

お茶のおいしさは、葉っぱで決まるんです。

葉っぱがしっかりしてたら、
どんな淹れ方しても
大概失敗しない。

うちが目指すのは、
誰が淹れてもおいしいお茶。

ちゃんと手をかけて栽培した葉っぱは、
栄養分をしっかり吸ってるから、
茶碗の中にアミノ酸とかカテキンが抽出されて、いい味になる。

お茶は、甘けりゃいいってことじゃない。
渋味がないと美味しくない。

大事なのは、収穫のタイミングなんです。
葉っぱが大きくなると、渋味が増す。
逆に、葉が若いと旨味は凝縮されてるけど、まだ渋味がついてこない。
それが1日、2日でまったく変わってしまうので、
見極めがむずかしい。

収穫期は本当に忙しい。工場は24時間動いていて、
二日間は収穫、四日間は工場のローテーション。
スタッフが増える以前は寝る時間がなかったです。
目が回るとはこういうことだなぁと。

工場内にかかげている習字で書かれた「いやしのお茶を世界へ」という言葉の写真
茶葉を収穫している様子

でも、自分は忙しければ忙しいほど燃える。

この時期はもう、ほんま
お茶のことしか考えてない

今うちで作ってるのは、おくみどり、さえみどり、べにふうき、
ほか全部で16品種。
僕が好きなのは、さえみどりですね。
なんていうのかな、爽やかな甘味というか、
牛乳を飲んだあとみたいな柔らかさというか。

べにふうきは手がかかる品種ですけど、和紅茶にも向いてるので、
これで一晩ほうじづくりを試してみたいなと、
想像を膨らませているところです。

「うちの土山一晩ほうじ」

MOKURAN
(農事組合法人グリーンティ土山)
MOKURANのパッケージ写真

グリーンティ土山では、2種類の一晩ほうじを作ります。
リーフのほか、手軽に一晩ほうじを楽しめるように
ドリップも作りました。

この2つはちょっと趣向を変えています。
リーフは、強い萎凋香のなかにも旨味を残して、
ドリップはさらに焙煎香を際立たせるイメージで作っています。

どんな時に飲むのがおすすめですか?

「中華料理や油料理の口直しに」

笑顔でお話される竹田氏の写真

うちの土山一晩ほうじはさっぱりしてるので、
食事の口直しにぴったりですよ。

よく中華料理で最後に中国茶が出ると思うんですけど、
そんなイメージですかね。

日本茶のなかでも、ほうじ茶は香りを楽しむお茶。
そこに萎凋香が加わって、お茶の香りがさらに立つ一晩ほうじは、
気分をがらっと変えてくれると思います。

何とあわせるのがおすすめですか?

「土山一晩ほうじのフィナンシェ」

MOKURANとお茶のフィナンシェを合わせて食べている様子

これ、うちの人気商品で、お茶のフィナンシェ。
これまで抹茶やほうじ茶で作ってたんですけど、
新しく、一晩ほうじを粉末にして生地にまぜ込んだのを作りました。

ほかのフィナンシェの倍くらいのお茶を入れていて、
何度も試作したんですけど、めっちゃ難しかったです。

このフィナンシェ、一晩ほうじには合うと思うんですよ。

うん、やっぱり。
めちゃくちゃ合います、
思ってた以上。

フィナンシェの甘さと、
一晩ほうじの渋味が合う。
萎凋の香りがまた、スッキリした味わいで、
自画自賛ですが、とてもいいです。

この二つ、ぜひ一緒に楽しんでいただきたいですね。

  • 竹田 知裕
  • 農事組合法人グリーンティー土山

1984年、滋賀・水口町生まれ。高校、大学と農業を学ぶ。大学では茶を専攻し、卒業後グリーンティ土山で就農。現在は理事兼工場長として茶葉の栽培から製造、商品企画・販売まで担当する。趣味はバス・マグロ釣り。

グリーンティ土山 竹田知裕氏の画像

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